彫り師(彫師)を選ぶときにいちばん大切なのは、自分が入れたい作風を得意としているかを、作品で確かめることです。そのうえで、口コミ(VOICE)で相談の進め方を知り、衛生・料金・キャンセルの決まりを、予約の前に聞いて確かめます。
この記事は「どの彫師にお願いするかを選ぶ段階」の話です。施術を受けたあとの手入れや、色が抜けたときのことは、はじめてのタトゥー完全ガイドとタトゥーのアフターケアでまとめています。
候補の彫師を何人か見ていて決めきれない方や、失敗談を読んで不安になった方に向けて、まず確かめたい7つのことを一覧にし、そのあと失敗しやすい例と、作品・口コミ(VOICE)・衛生・相談・料金の確かめ方を順に説明します。
先に結論: 確かめたい7つのこと
彫師を選ぶときは、次の7つを順に確かめましょう。保存や印刷をして、候補の彫師ごとに見比べるときに使ってください。
- 入れたい作風が得意か
- 線と塗りがきれいか
- 治った後の写真で見比べられるか
- 口コミ(VOICE)で、説明や相談の進め方がわかるか
- 衛生について、聞けば説明してくれるか
- 相談しやすいか
- 料金・予約金・キャンセルの決まりがはっきりしているか
この7つは、はじめてのタトゥー完全ガイドの「後悔しないために(彫師の選び方)」で挙げた5つの点(作品・レビュー・衛生の説明・相談のしやすさ・料金の説明)を、くわしく分けたものです。
全部が完璧にそろう彫師を探す必要はありません。とくに1〜3(作品)は自分の目で確かめ、4〜7はわからなければ相談のときに聞く、という順番で進めると迷いにくくなります。
よくある失敗と、選ぶ段階で防げること
タトゥーの「失敗した」「後悔した」という声には、いくつかの種類があります。中には彫師の選び方で防げるものもあれば、選び方だけでは決まらないものもあります。
友達の紹介で選んで、作風が合わなかった
運営者自身の経験からお話しします。タトゥーを入れている友達に、その友達が通っている彫師を紹介してもらったことがありました。友達はその彫師にとても満足していて、仕上がりもきれいでした。
ところが、その彫師が得意だったのは、友達が入れた作風です。自分が入れたかった作風とは、雰囲気が違いました。紹介だからと作品をよく見比べずにお願いした結果、仕上がりは「きれいだけれど、自分が思い描いていたものとは違う」ものになりました。
これは、彫師の腕の問題ではありません。作風の食い違いです。タトゥーには、細い線で描くファインライン、黒を大きく使うブラックワーク、写真のようなリアリスティック、和彫りなど、さまざまな作風があります。いろいろな作風を彫れる彫師もいれば、得意な作風がはっきりしている彫師もいます。
紹介してもらうこと自体は、悪いことではありません。人柄やお店の雰囲気がわかるのは、紹介のよいところです。そのうえで、自分が入れたい作風の作品を、その彫師がたくさん彫っているかを、作品で確かめてからお願いしましょう(くわしくは下の「1. 入れたい作風が得意か」)。
にじみ・線のゆがみ・色抜けは、選び方だけでは決まらない
仕上がりの不満には、彫師の技術だけでなく、肌の状態・部位・デザインの大きさ・治すあいだの手入れなど、いくつもの理由が重なることがあります。彫師の選び方だけで、すべてを防げるわけではありません。 下の表は、よくある不満と、関わりやすい理由、それぞれの段階でできることをまとめたものです。
| 失敗の種類 | 主な原因 | 選ぶ段階・お願いする段階でできること | 治すあいだ・施術後にできること |
|---|---|---|---|
| にじみ | 彫師の技術(針を入れる深さなど)が関わることが多いとされます。肌の状態や部位によって起こりやすさが違う、という彫師もいます | 入れたい作風の作品を多く載せている彫師を選び、線の様子を作品で確かめる | 気になったら、まず担当の彫師に相談する |
| 線のゆがみ | 彫師の技術のほか、部位やデザインの置き方が関わることがあります | 下絵を肌に写したとき、鏡で位置と向きをよく確かめる。気になる点はその場で伝える | 気になったら、まず担当の彫師に相談する |
| 色抜け | 治すあいだの手入れや、紫外線が関わることがあります。紫外線はインクの色あせにつながるとされています[1][2] | 細かすぎる柄を小さく入れすぎない。どのくらいの大きさならきれいに入るか、彫師に相談する | かさぶたをはがさない、日焼けを避ける、治るまで湯船に浸からないなど、ケアの案内を守る[1][3]。手直しの条件は予約の前に確かめる |
| デザインの食い違い | 要望の伝え方や、確認の不足 | 参考画像に「どこが好きか」を添えて伝える。デザイン料と、下絵を見てから直してもらえる回数を聞いておく | 施術前の最終確認で、気になる点は遠慮せずに伝える |
表の「施術後にできること」のくわしい手入れは、タトゥーのアフターケアと、はじめてのタトゥー完全ガイドの「施術後のアフターケア」で説明しています。色が抜けたところの手直しの条件はお店ごとに違うので、タトゥーのアフターケアの「色が抜けたときの手直し(タッチアップ)」もあわせて見てください。
選ぶ段階でできるのは、自分が入れたい作風を得意とする彫師を選ぶことと、大きさや部位について、彫師の考えをきちんと聞くことです。たとえば、細かい柄をとても小さく入れたいときは、そのままで大丈夫か、少し大きくしたほうがよいかを相談しましょう。文字を入れたいときの大きさと書体の考え方はレタリングタトゥーのフォントと文字選びで、手首のように細い部位に入れるときのことは手首のタトゥーで説明しています。
思っていたデザインと違った
「思っていたデザインと違った」という失敗の多くは、要望の伝え方と、確かめ方で減らせます。
- 参考画像には「どこが好きか」を添える。線の細さ、色の入り方、全体の雰囲気など、好きな点を言葉にして伝える
- 色を入れるか、黒一色かをはっきり伝える
- 柄に込めたい意味があれば、それも伝える。モチーフごとによく言われる意味はタトゥーの意味一覧にまとめています
- 下絵を見たら、気になる点は遠慮せずに伝える。直してもらえる回数は彫師ごとに違うので、先に聞いておく(下の「7. 料金・予約金・キャンセルの決まりがはっきりしているか」)
- 施術の当日、肌に下絵を写したあとに、鏡で大きさ・位置・向きを確かめる
バンド HIKAGE のボーカル GEN さんも、インタビューで、海外のスタジオで黒一色のつもりだったヘビに色が入っていた経験を話しています。
本当は黒で入れたかったのに、カナダで入れたときに、伝わってたのか伝わってなかったのか、気づいたら色が入ってて。
GEN さんは、そこから色の入った腕をカラーで埋め、反対の腕は黒を多めに残して全体のバランスを取ってきたそうです。今は「なんだかんだ今は気に入ってる」と話しています(HIKAGE・GEN さんのインタビュー)。誰にでも起こりうることだからこそ、色や細部の希望は、言葉でも、下絵でも、二重に確かめておくと安心です。
1. 入れたい作風が得意か
彫師選びで最初に確かめたいのは、自分が入れたい作風の作品を、その彫師がたくさん載せているかです。作品の数が多い作風ほど、その彫師がふだんから彫っている作風だと考えられます。
作風が違うと、線の太さ・黒の使い方・色の入り方がまったく変わります。掲載作品から、作風ごとの違いがわかる例を紹介します。和彫りの柄と意味は、和彫りの意味一覧でくわしく説明しています。
作品の画像は、tattooers.jp に掲載している彫師の作品から引用しています(2026年10月29日時点)。画像を押すと、その作品のページに移動します。
tattooers.jp には、全国の彫師の作品が6,500点以上掲載されています(2026年10月29日時点)。入れたい作風を押すと、その作風の作品をまとめて見られます。気になる作品があれば、作品ページから担当の彫師のページに進めます。
作風で作品を見ていくと、同じ彫師の作品が何度も目に入ることがあります。そうした彫師は、その作風をふだんから彫っている可能性が高いと考えられます。彫師のページでは、その彫師の作品をまとめて見られるので、作風に一貫性があるかも確かめてみましょう。
得意でない作風の依頼を断られても、気にしなくて大丈夫
相談したときに「その作風は自分よりも得意な人がいます」と言われたり、別の彫師を紹介されたりすることがあります。これは、あなたを嫌がっているわけではありません。一生残るものだからこそ、いちばん合う彫師にお願いしてほしい、という誠実な対応だと運営者は考えています。そう言ってもらえたら、紹介された彫師の作品も見てみましょう。
作品で見ること: 線・塗り・治った後の写真
作風が合いそうな彫師が見つかったら、次は作品をもう少しくわしく見ます(チェックリストの2と3)。作品を見るときは、スマホの画面で拡大して、細かいところまで見てみましょう。
2. 線と塗りがきれいか
線で見るところ
- 線の太さが、同じ線の中でそろっているか(わざと強弱をつけているデザインは別です)
- まっすぐな線や円が、なめらかにつながっているか
- 線のふちが、ぼやけずにくっきりしているか
- 線と線のつなぎ目に、ずれや途切れがないか
塗りで見るところ
- 黒やカラーで塗った面に、ムラや塗り残しがないか
- グラデーション(ぼかし)が、なめらかに変わっているか
- 色の境目が、はみ出さずにきれいに分かれているか
ドットワークやスケッチ風のように、ざらつきやムラをわざと残す作風は別です。
1枚だけで判断せず、同じ作風の作品を何枚も見比べるのがおすすめです。写真の明るさや撮り方でも見え方が変わるので、1枚の印象だけで決めないようにしましょう。どの作品でも同じように線と塗りがそろっていれば、その作風に慣れている彫師だと考えられます。
3. 治った後の写真で見比べられるか
彫師が載せている作品の多くは、彫ったばかりの写真です。彫りたての肌は、赤みや腫れが出ていることがあり、軟膏で光って見えることもあります。施術の直後に軽い赤みや腫れが出て、日ごとに引いていくのは、ふつうの経過とされています[3]。
そのため、肌が落ち着いてからの写真(治った後の写真)があると、時間がたったときの線や色の様子を想像しやすくなります。治った後の写真を載せている彫師なら、彫りたての写真と見比べてみましょう。載せていない場合は、相談のときに「治った後の作品の写真はありますか」と聞いてみる方法もあります。
ただし、治った後の写真は、見比べるための手がかりの一つです。治った後の写真を載せていないことは、悪い印ではありません。施術を受けた人が、治ったあとにまた写真を撮らせてくれるとは限らないからです。ほかの6つの点とあわせて判断しましょう。
4. 口コミ(VOICE)で、説明や相談の進め方がわかるか
作品からわかるのは、仕上がりの様子です。一方、どんなふうに相談が進み、当日はどんな雰囲気だったかは、作品だけではわかりません。
彫師を Instagram で見つける方は多いと思います。ただ、Instagram に載っているのは作品の一部で、相談の進め方や、施術中の雰囲気まではわかりません。そこで役に立つのが、tattooers.jp の VOICE です。VOICE とは、実際に施術を受けた人が投稿する声で、各彫師のページや VOICE の一覧で読めます。
口コミ(VOICE)の読み方
VOICE を読むときは、仕上がりの感想だけでなく、相談の進め方がわかる部分に注目すると、自分に合う彫師かどうかを考える材料になります。たとえば、次のような点です。
- デザインをどう決めたか: 要望を聞いて一緒に考えてくれたか、提案をもらえたか
- 説明があったか: 料金や施術の流れ、当日の進め方を説明してくれたか
- 不安を伝えやすかったか: 初めてで不安なこと、痛みが心配なことを話しやすかったか
- ケアの説明があったか: 施術後の手入れを、わかりやすく教えてくれたか
- 入れた部位と大きさ: 自分が入れたい部位や大きさに近い人の声か
読むときは、次のことにも気をつけましょう。
- 1件の声だけで決めない。感じ方は人によって違います。何件か読んで、くり返し出てくることに注目する
- 自分が大事にしたいことと照らし合わせる。「静かに進めてほしい」「話しながらリラックスしたい」など、合う雰囲気は人によって違います
VOICE がある彫師なら、何件か読んでから相談すると、当日の様子を思い浮かべやすくなります。
5. 衛生について、聞けば説明してくれるか
タトゥーは、針で皮膚に傷をつけてインクを入れるものです。厚生労働省の研究班がまとめたガイドラインは、入れ墨などで皮膚にできた傷から、B型・C型肝炎ウイルスを含む血液や体液が入ることがあるとし、器具を十分に洗浄・消毒せずに別の人に使うと、ウイルスがうつる可能性があると説明しています[4]。厚生労働省検疫所も、器具が感染した血液で汚れていた場合に、HIV や B型・C型肝炎、細菌に感染するおそれがあると注意を呼びかけています[5]。
衛生のことを、見た目だけで判断するのは難しいものです。そこで大切なのは、聞いたときに、きちんと説明してくれるかです。次の項目は、海外の自治体や保健当局がタトゥーのスタジオ向け・利用者向けに出している案内をもとに、確かめられることをまとめたものです。日本の基準ではありませんが、聞くときの目安になります。
相談のときに聞けること
- 針など、肌に触れる器具を使い捨てにしているか。カナダのアルバータ州の保健情報サイトは、タトゥーごとに滅菌された器具・新しい針・使い捨てのインクカップを使っているかを、確かめることとして挙げています[6]
- 使い回す器具は、どのように洗浄・消毒・滅菌しているか。英国ダービー市の案内は、器具の滅菌に使う機械(オートクレーブ)の手順や記録を、スタジオが用意しておくものとして挙げています[7]
聞くときは、「失礼かな」と心配しなくて大丈夫です。施術を受ける人が気にするのは自然なことで、丁寧に説明してくれるかどうかも、彫師を選ぶときの判断材料になります。
施術の当日、始まる前に見るか、聞いて確かめられること
- 針などを、目の前で袋から開けているか。カナダのトロント市の案内は、滅菌された針などを利用者の目の前で開けるよう求めています[8]。ただ、お客さんが来る前に準備を済ませておく彫師もいます。気になるときは、針が新しいものかを聞いてみましょう
- 新しい使い捨ての手袋をつけているか。トロント市の案内は、利用者ごとに新しい使い捨ての手袋を使い、手袋をつける前と外した後に手をきれいにするよう求めています[8]。アルバータ州の保健情報サイトも、新しい使い捨ての手袋をつける前に手を洗っているかを、確かめることとして挙げています[6]
- 機械やコードなどが、使い捨てのラップで覆われているか。トロント市の案内は、洗浄・消毒できない機械の部分などを使い捨てのラップで覆い、利用者ごとに新しいものにするよう求めています[8]。ダービー市の案内も、機械とコードをビニールで覆い、利用者ごとに替えることを挙げています[7]
- スタジオ全体が清潔か。アルバータ州の保健情報サイトは、トイレも含めてスタジオ全体が清潔かを、確かめることとして挙げています[6]
気になることがあれば、施術が始まる前に聞いてみましょう。肌の状態やアレルギーなど、自分の側で伝えておきたいことも、このときに伝えておきます。持病や飲んでいる薬、妊娠中などで不安がある方は、予約相談のときに伝え、心配なら先に医師に相談してください。
6. 相談しやすいか
予約の前の相談は、デザインや料金を決めるだけでなく、この彫師と一緒に作品を作っていけそうかを確かめる場でもあります。相談のときは、次のような点を見てみましょう。
- 質問に、きちんと答えてくれるか
- できないことを、はっきり言ってくれるか(たとえば「この大きさだと細かい部分がつぶれやすい」など)
- 不安や迷いを伝えやすいか
一方で、DM の返事の速さは、判断の材料にしなくて大丈夫です。彫師は施術中は手がふさがっていて、メッセージをすぐに見られないことがあります。返事に時間がかかるのは、めずらしいことではありません。大事なのは、返事の速さより、返ってきた内容です。
最初の問い合わせで伝えること
最初のメッセージで次のことがそろっていると、彫師も提案や見積もりを出しやすくなります。
- 部位(左右、内側・外側まで)
- だいたいの大きさ
- 入れたい作風
- 参考画像
- 予算
- 希望の時期
そのままコピーして使えるテンプレートは、はじめてのタトゥー完全ガイドの「予約相談で送ると話が早いこと(テンプレート)」にあります。場面ごとの送り方の例は、タトゥーの予約DM例文でも紹介しています。tattooers.jp の予約相談は18歳以上の方が対象で、送るときに生年月日の入力が必要です。
参考画像は「雰囲気の参考」として見せる
参考画像を見せるのは、とても助かることです。ただし、ほかの彫師が彫った作品を見せて「これと同じものを彫ってください」と頼むのは避けましょう。その彫師の作品をまねすることになり、タトゥーの世界ではご法度とされています。
ほかの人の作品は、あくまで「この線の細さが好き」「この雰囲気が好き」という参考として見せて、自分に合うデザインを提案してもらいましょう。デザインを一緒に考えるところから始めてくれる彫師は多い、というのが運営者の印象です。くわしくは、はじめてのタトゥー完全ガイドの「予約相談で送ると話が早いこと(テンプレート)」で説明しています。
何人かの彫師に相談するとき
決めきれないときに、何人かの彫師に相談するのは問題ありません。そのときは、次の作法を守りましょう。
- デザインを描いてもらうのは、お願いすると決めた1人だけにする。何人もの彫師に同時に下絵を頼むのは避けましょう
- 別の彫師に決めたら、相談していた彫師にも一言伝える。「今回は別の方にお願いすることにしました」の一言で十分です
- 描いてもらった下絵を、別のお店に持ち込んで彫ってもらうのは避ける。デザインは、描いた彫師のものです
はじめてのタトゥー完全ガイドの「デザインを見せてもらうタイミング」でも触れていますが、デザインを当日に見せる彫師がいるのは、こうしたトラブルを防ぐためでもあります。
7. 料金・予約金・キャンセルの決まりがはっきりしているか
料金のことは、予約の前にはっきりさせておくのがいちばんです。tattooers.jp では、彫師のプロフィールから予約相談を送ると、そのときに選んだ連絡方法(Instagram・LINE・メール)で、デザインと金額を彫師と直接相談します。そのあと彫師から届く日程の提案で候補日を選ぶと、予約が確定します。前金がいるかどうか、その額や払い方は彫師ごとに違うので、確定の前に相談の中で確かめましょう。キャンセルの決まりなどの予約ポリシーを、プロフィールに載せている彫師もいます。くわしい流れは、タトゥーの値段相場の「tattooers.jp で予約するときの流れ」で説明しています。
予約の前に聞いておきたいことは、次のとおりです。
- 総額はいくらくらいになるか
- デザイン料が別にかかるか
- 下絵を見てから、何回くらい直してもらえるか
- 予約金(前金)はいくらで、施術料金に含まれるか
- キャンセルや日程の変更をしたとき、予約金はどうなるか
- 手直し(タッチアップ)は何カ月以内なら、どんな条件でしてもらえるか
見積もりは、当日にサイズや部位を変えると変わることがあります。また、大きな作品は1回で終わらず、何回かに分けて彫ることがあります。その場合は、何回くらい、どのくらいの間隔で通うか、総額はいくらくらいかを、最初に聞いておきましょう。
値段の目安として、tattooers.jp の掲載彫師が公開している最低料金の中央値は、コインサイズ(約3cm)で1万円、名刺サイズ(約5×9cm)で2万円、スマホサイズ(約7×14cm)で3万円、時間制では1時間あたり1万2,500円です(2026年10月29日時点、編集部集計)。サイズ制・時間制・見積もり・1回いくらといった値段の決まり方は、タトゥーの値段相場の「決まり方は4通り」で、サイズ別の目安と見積もりの頼み方は同じタトゥーの値段相場で説明しています。小さなタトゥーの値段は、ワンポイントタトゥーの値段でまとめています。
安すぎる施術・無料モニターについて
相場とくらべてかなり安い施術や、「無料モニター募集」は、見習いの彫師が経験を積むための練習であることが多いと運営者は考えています。タトゥーは一生残るものなので、値段の安さだけで決めないようにしましょう。確かめておきたい点は、はじめてのタトゥー完全ガイドの「安すぎる施術や無料モニターには注意」にまとめています。
通える地域で彫師を探す
作風が決まったら、通える範囲で彫師を探しましょう。大きな作品は何回か通うことになるので、通いやすさも大切です。地域ごとのページでは、その地域の彫師と作品をまとめて見られます。
ほかの地域も含めて探すなら、彫師の一覧から地域・スタイルで絞り込めます。
tattooers.jp で彫師を選ぶときは、次の順で進めると、自分で候補を絞り込めます。
- 作風で作品を見る: 上の作風のページで、好きな作品を見つける
- 地域で絞る: 通える範囲の彫師を探す
- 彫師のページを見る: 作品をまとめて見て、料金の目安や予約ポリシーを確かめる
- VOICE を読む: 相談の進め方や、当日の雰囲気を知る
- 予約相談を送る: 部位・大きさ・作風・参考画像・予算・時期を伝え、選んだ連絡方法でデザインと金額を相談する。日程の提案で候補日を選ぶと、予約が確定する
彫師がまだ決まっていない場合は、TATTOO REQUEST にやりたいタトゥーの希望を投稿して、彫師からの提案を待つ方法もあります。
よくある質問
Q. 腕のいい彫師を作品で見分けるには?
まず、自分が入れたい作風の作品をたくさん載せているかを確かめます。そのうえで、作品を拡大して、線の太さがそろっているか、線のふちがくっきりしているか、塗りにムラがないかを見ます。1枚だけで判断せず、同じ作風の作品を何枚も見比べると、自分に合うかを確かめやすくなります。作風から作品を探すなら、作品の一覧や上の「1. 入れたい作風が得意か」のリンクから、地域で探すなら上の「通える地域で彫師を探す」から見られます。
Q. 安い店はやめたほうがいい?
安いこと自体が悪いわけではありません。ただ、相場とくらべてかなり安い施術や無料モニターは、見習いの彫師の練習であることが多いと運営者は考えています。値段だけで決めず、これまでの作品の数と、入れたい作風の作品があるかを確かめましょう。くわしくは、はじめてのタトゥー完全ガイドの「安すぎる施術や無料モニターには注意」をご覧ください。
Q. 失敗したと思ったら? 返金はできる?
まずは、担当の彫師に相談してください。治りきる前は、赤みや腫れで見え方が変わることもあります。手直し(タッチアップ)や予約金、キャンセルの条件はお店ごとに違うので、予約の前に確かめておくと安心です。手直しについては、タトゥーのアフターケアの「色が抜けたときの手直し(タッチアップ)」を、上から別のデザインを重ねる方法はタトゥーのカバーアップをご覧ください。
Q. 友達に紹介してもらった彫師にお願いしても大丈夫?
大丈夫です。紹介には、人柄やお店の雰囲気がわかるというよさがあります。ただし、友達が入れた作風と、自分が入れたい作風が同じとは限りません。お願いする前に、自分が入れたい作風の作品をその彫師がたくさん彫っているかを、作品で確かめましょう。
Q. 何人かの彫師に同時に相談してもいい?
問題ありません。ただし、デザインを描いてもらうのはお願いすると決めた1人だけにし、別の彫師に決めたら、相談していた彫師にも一言伝えましょう。描いてもらった下絵を、別のお店に持ち込んで彫ってもらうのは避けてください。デザインは描いた彫師のものです。
まとめ
彫師を選ぶときに確かめたい7つのことを振り返ります。
- 入れたい作風が得意か(作品の数と一貫性で確かめる)
- 線と塗りがきれいか(拡大して、何枚も見比べる)
- 治った後の写真で見比べられるか(なくても悪い印ではない)
- 口コミ(VOICE)で、説明や相談の進め方がわかるか
- 衛生について、聞けば説明してくれるか
- 相談しやすいか(返事の速さより、答えの中身)
- 料金・予約金・キャンセルの決まりがはっきりしているか
友達の紹介でも、Instagram で見つけた彫師でも、最後に決め手になるのは「自分が入れたい作風を、その彫師が得意としているか」です。まずは作品の一覧で、好きな作風の作品を探すところから始めてみてください。気になる彫師が見つかったら、彫師のページから予約相談を送れます(18歳以上が対象)。
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参考文献
本文で使った一次情報は次のとおりです。各リンクは外部サイトに移動します。
- Cleveland Clinic (2026). Tattoo Aftercare Tips From a Dermatologist(2026年3月20日). 確認日 2026年10月29日.
- American Academy of Dermatology (AAD). Caring for tattooed skin. 確認日 2026年10月29日.
- European Academy of Dermatology and Venereology (EADV) Tattoos and Body Art Task Force (2021). Information Leaflet for Patients: Tattoo aftercare(PDF). 確認日 2026年10月29日.
- 厚生労働省 集団生活の場における肝炎ウイルス感染予防ガイドラインの作成のための研究班(2014年3月). 日常生活の場でウイルス肝炎の伝播を防止するためのガイドライン(一般の方向け)(PDF). 確認日 2026年10月29日.
- 厚生労働省検疫所 FORTH (2011). 海外でのタトゥー(入れ墨)やボディーピアスの危険性について(2011年12月28日). 確認日 2026年10月29日.
- MyHealth.Alberta.ca(Government of Alberta、作成: Ignite Healthwise, LLC). Tattoo and Piercing Safety(Current as of 2024年12月4日). 確認日 2026年10月29日.
- Derby City Council. Tattooing guidance. 確認日 2026年10月29日.
- City of Toronto. Tattooing(BodySafe: Infection Prevention and Control)(2026年6月19日更新). 確認日 2026年10月29日.
※ 料金と掲載作品の数は、tattooers.jp の掲載彫師が公開している情報と掲載作品の登録をもとに編集部が集計したものです(2026年10月29日時点)。海外の自治体や保健当局の案内は、日本の制度とは前提が異なります。衛生の項目は、彫師に聞いて確かめるときの目安として紹介しています。
